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相場に参加する皆さんは、最初は聖杯さがしをするわけですよ。
とてもよくわかります。
なぜなら私もそうだったからです。
貴方は考えます。
勝ってる人はチャートが神様のように読めて、先の展開も手に取るようにわかるのではないか?とか
貴方は考えます。
ヘッジファンドや大手機関投資家がチャートを動かしていて、彼らは全戦全勝なのではないか?とか
貴方は考えます。
個人投資家は機関投資家やヘッジファンドよりも有利である?とか
いろいろ都市伝説がありますが、そんなことはありません。
だれも、チャートの未来なんて当てられません。
全ては不確かなのです。
コントロールできません。
必ず、トレンドは崩れます。だからトレンドフォローは最後は負けるのです。
だから、ヘッジファンドや大手機関投資家も負ける時は負けるでしょう。
常勝しているトレーダーも実際は負けているでしょう。
トレーダーに出来ることは、リスクを減らすこと、リワードを大きくして、リスクリワード比を改善することしかできないのです。
勝ってる人はチャートが神様のように読めるの?
断言します、読めません。
買っている人たちがチャートを読むときにしていることは、自分が知ってる得意な形かどうかを判断しているだけです。
買っている人たちなら、ありとあらゆるチャートを分析できて、そこでトレードできるわけではありません。
トレードすべきかどうかの判断をチャートからできるだけです。
わからないチャートでトレードしないから勝てるのです。
実際はそれだけでいいのです。
全てのペア、全ての時間軸のチャートの動きの先行きを予想できる人なんて居るわけがありません。
そのように言ってる人がいたり、そう見えても、自分がそうなる必要もないし、そうなれると思わないでください。
相場で勝つためにそこまでできる必要はありません。
ヘッジファンドや大手機関投資家がチャートを動かしていて、彼らは全戦全勝なの?
そんなことがあったら、相場が成立しません。
無限に資金を入れられれば相場を動かすことは可能でしょう。しかし、自分の資金を抜いたら相場が崩れるようなら手仕舞いできないのですから、それも現実的ではないのです。
ヘッジファンドや機関投資家といわれるスマートマネーのトレード方法は個人投資家をカモらないと流動性が確保できないので、個人投資家のトレード方法とは全く違います。
彼らはポジショントークをして、自分に有利な方向にカモを募るだけです。
神様はサイコロを振らない?
相場の未来は決まっているでしょうか?
自分はそうは思わなくなりました。
すべては不確実で不確かだと。
相場の世界では、何ごとも起こりうるともよく言われます。
誰もコントロールできない世界、それが相場です。
そんな一寸先は誰もわからない、世界の魑魅魍魎たちがお金を奪い合う場所、それが相場です。
あなたが参加しお金を稼ごうと思っている場所はそういう場所なのです。
相場が不確かであるなら、どうやって利益を上げるべきか?
よく言われる言葉に、『コントロールできない部分に着目しないで、コントロールできる部分に着目しろ』というものがあります。
トレードにおいては、相場はコントロールできる対象ではありません。コントロールできるのは自分がやっているトレードの中にしかありません。
でもちょっと待ってください。
トレード手法に優位性(エッジ)がないのであれば、遅かれ早かれ確実に破綻します。その場合は、まず優位性のあるトレード手法を身につけるところがスタート地点となります。
優位性のあるトレード手法において、コントロールすべきは何でしょうか?
それはドローダウンだと思います。
結局、優位性があるトレード手法を持っているならば、それはお金を生み出す機械なのです。金の卵を生み出すガチョウと同じなので、正しくトレードを継続するならばお金は増え続けるのです。
それを実現するには、想定される最悪の連敗が訪れたとしても口座資産が0にならず、トレードを続けていけるような資金管理、リスク管理が必要なのです。
優位性のあるトレード手法とは?
今まで述べてきた『相場は不確か』とは、『相場がランダム』という意味ではありません。
もし、相場が完全にランダムであったなら、どのようなトレード手法にも優位性はないからです。
しかし、相場から利益を上げている人は確実にいるわけですから、優位性のあるトレード手法は確実に存在するのです。
優位性のあるトレード手法が存在するということは、相場はランダムではなく、売りと買いのどちらかにバイアスがかかった相場の状況が存在するということになります。
結局は、相場のバイアスと無関係に優位性のある手法というのがあるのではなく、バイアスがかかった相場があったときに、その相場自体に優位性があるのですから、方向さえ間違わなければ勝てるということになります。
バイアスが継続している時間はトレンドと呼ばれる状態ですから、トレンドフォローが好まれるわけです。
優位性のある手法とは、トレンドが発生しているときに、トレンド方向にエントリする、というよく知られた方法で実現することができます。
まとめ
相場は不確実だと心底理解し、腑に落ちれば何事も起こりうると思えるようになります。
なので、リスク管理をしないと遅かれ早かれ資産0になって退場するのは理解できるでしょう。理解したうえで過大なリスクをとるのはただのギャンブルです。
リスク管理とは、最大連続負けがあっても破綻しないように、一回当たりの最大損失を決めることです。最大連続負けは手法によって違います。
そもそも優位性がないトレード手法では、資金管理もリスク管理も意味を持ちません。
紹介した優位性のあるトレード手法は簡単すぎて、そんなの知ってるし、そんなんじゃ勝てないだろと思うかもしれませんが、原理原則を突き詰めて考えた結果です。これだけを繰り返して、資金管理、リスク管理をしていれば、トータルで勝てると私は思います。
もちろん、具体的なトレード手法としては、どのようにトレンドをとらえるか、利食い、損切りはどうするのかという基準が必要ですが、いらない知識(ノイズ)を除去して考えていくと、優位性は手法そのものにあるのではなく、相場のバイアスにあるのですから、相場にバイアスがあるときにその方向にエントリすれば相場はランダムではないのです。
聖杯探しをしている人は手法に優位性があると思い込んでいるので、いつまでたっても優位性のある手法というのは見つからないのです。優位性は手法ではなく、相場に付随するもだと一度基本に立ち返ったほうが良いと思います。