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この記事では誰もが見ているローソク足の別の見方を時間軸と組み合わせて説明しています。
この記事を読むことで、ローソク足チャートを複数時間軸を切り替えながらマルチタイムフレーム分析する方法を理解し、トレードの優位性の種とすることができます。
普段何気なくチャートの時間軸を切り替えてチャートを見ている人は多い。しかし、チャートの時間軸とはそもそも何か考えたことがあるだろうか?
チャートの時間軸にもローソク足からくるテクニカル的な意味がある。それを意識することで自分がチャートで何処を見るべきか正確に理解することができる。
ローソク足もテクニカルの一つである
あまりにチャートソフトが便利すぎて忘れ去られているが、ローソク足もテクニカルの一つである。
本来はPriceしか存在しないものに時間軸を取り入れ、その時間軸のOpen/Close/High/Lowを定義し、その情報を視覚的に分かりやすく表現したものがローソク足というテクニカルである。
つまり、ローソク足が存在するためには時間軸が存在しないといけない。
ローソク足がテクニカルであるならば、MTF(マルチタイムフレーム)のような使い方も当然できる。実際ローソク足のMTFというものは存在している。
視覚的に分かりやすく上位時間足のローソク足をMT4で表示するインジケーターがある。
Anycandle
custom candle
そもそも各時間軸のチャートの優位性はどこからくるか
時間軸ごとのチャートは時間軸で決まった時間間隔ごとにPriceをサンプリングしたチャートと見なすべきだ。そうしないと時間軸の特徴がチャートに反映されないから、私はそう考えている。
ローソクの高値安値は基本的には時間軸と関係なく存在している。だから、サンプリングするタイミングまでのPriceの挙動はチャート上に見えるとしても無視しなければ余計なノイズとなる。
そう考えるとそもそもLineチャートでよいということになり、それが正しい理解だと思う。
Lineチャートとは
Lineチャートはcloseのみをプロットしたチャートである。
見てもらえばわかるが、ヒゲだらけのチャートもLineチャートで見ればノイズは少なくある方向に動いていることが確認できる。つまり、ローソクのcloseというのは方向を示していることになる。
さらに、Lineチャートで引いたSRはLineチャートに対してSRとして正確に機能する。
サンプリングタイミングまでに、SRを抜けていても、サンプリングタイミングで戻ってきていればそれはSRで反発したということである。通常のチャートを見ているとダマしと感じる動きもclose単位で見ているLineチャートではダマしではないことがわかるだろう。
ラインを抜けた抜けないというのは、結局はclose時間を考慮する必要があるので、単純に抜けた抜けないだけで判断するのは危険なのだ。
Lineチャートでトレードできるのか?
Lineチャートでトレードするのは難しい。
それはなぜか?
理由は簡単で、ヒゲが見えないからである。ヒゲが見えないと利食いや損切りのレベルがわからなくなる。
トレードはローソクのcloseを基準に行わなければならない。そうなると、損切りも遅れると感じるのではないだろうか?
利食いに関してはラインのタッチで利食うケースが殆どであるから通常のトレードと違いはない。
損切りに関しては、殆どのケースはローソク足のcloseがあるラインを超えたか超えないかで判断することになるから、closeを見ている間に、損失がどんどん増えていきそのままcloseしてしまうことを懸念するだろう。しかし、ローソク足一本の値幅というのは指標や突発的なニュースがなければATRの範囲で収まるのだから、ATRを基準にメンタルSTOPを置いておけばいいだけである。closeを待つことで、逆に損失が少なくなることもあるから、単純にどちらが良いとは言えない。
エントリに関しては、ローソク足のopenでエントリすることになる。こうすることで話が簡単になる。特に大きな時間足になればなるほど、openでエントリする人は多い点は覚えておいた方が良い。
基準の時間軸を決める
自分がトレードする時間軸を決めないといけない。
H4やH1のチャートでトレードするなら、D1やW1のチャートを見て相場環境の認識、プライスカーブを認識しないといけない。
M15やM5のチャートでトレードするなら、H4やH1のチャートを見て相場環境の認識、プライスカーブを認識しないといけない。
目安としては、エントリする時間軸の4倍の時間軸が環境認識、プライスカーブの認識に使われる。
各時間軸のチャートを見ているトレーダーはどのように考えているか
優秀なトレーダーはローソク足の陰陽をシッカリ確認してからトレードする。ひとつ前のローソク足の陰陽とトレード方向が逆であれば、通常はエントリは避ける。
これは上がってるときには売らない、下がってる時には買わない、というよく言われることと同じである。
少なくとも、ローソクの陰陽が連続している時にエントリしても勝ち目はない。陰陽が反転してからエントリしても遅くない。
時間軸が長くなればなるほど一本のローソク足の重要性が高くなる。理由は単純でローソクがcloseするまでの相場参加者が多くなるからである。
5分ごとにチャートをチェックしている人と、4時間おきにチャートをチェックしている人の数を比べたら、圧倒的に後者の方が多い。理由は簡単で、体力的に負担が少ないからである。
少なくともローソク足はそれぞれの時間軸のclose時間に向けてある値に落ち着こうとするわけである。なので、それぞれの時間軸のclose時間のPriceというのはそれぞれの時間軸の思惑が反映される。
その時間の売りと買いのどちらが勝ったのかを示しているのがローソクの陰陽である。
陽線になる場合、通常一度openから下値を試す。どこかで押しが入るとopen priceより上に来てopenよりPriceが下がらなくなり、後は前回高値を試しに行き、どこでcloseするかという単純な動きである。
陰線の場合はその逆である。