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移動平均線は平均価格であり市場参加者のコンセンサスである

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この記事を書いた人

欧州でトレーダーやっています。トレードはFX、仮想通貨、株価指数がメイン。トレード手法はプライスアクション、Supply/Demand、サポートレジスタンスを組み合わせています。

この記事で分かること

移動平均線とは?

移動平均線とはその名の通り、一定間隔でサンプリングされたプライスの平均値です。

移動平均線は今までの値動きの大まかな平均価格を示しています。

移動平均線には、様々な計算方法があり計算式も複雑なので何を計算しているのか忘れがちです。

移動平均線はあくまでも平均価格を算出した結果をプロットしているととらえます。

移動平均線をシンプルに考える

移動平均線は平均価格ですので、人間の心理がそこに現れます。

チャートが今のように気軽に見れなかった時代に平均価格というものがあったら、あなたはどうするでしょうか?

今のプライスは平均価格からどれだけ上なのか下なのか比べたくなりませんか?

特に理由が無く平均価格より今のプライスが乖離している場合は、人間の感情として値付けがおかしいという感覚になりますよね。

値付けがおかしいのであれば、それは修正されると考えるのが論理的な考え方です。

移動平均線よりプライスが上または下にある

移動平均線よりプライスが上にある場合は、今までの平均価格よりも高いのです。下にある場合は平均価格よりも低いのです。

以降、プライスが移動平均線より上にある場合で説明します。

その状態が続ければトレンドになります。なぜトレンドになるかといえば、下がってくると買いたい人が現れるからです。

人間の素直な感情として、さらに値上がりが見込めるのであれば、平均価格よりも下で買うのが良いわけです。なぜなら最低でも平均価格までの値幅の利益が見込めるからです。そういう背景がありますから単純に移動平均価格よりも下だから売りと考えると逆行するはめになります。上に行くのがわかっているのであれば、押しが深ければ深いほどみな買いたくなるのです。

しかし、ここで重要なのは上に行くのがわかっているかどうか?です。つまり、どれほど多くの人が上に目線が固定されているのかという話です。

チャートは複数時間軸がありますよね。例えば、1時間足とか日足とか週足とかいろいろあります。チャートはフラクタルなので、どの時間軸でも同じように移動平均線が意識されます。常に上位の時間足の移動平均線に対してプライスがどの位置にいるのかを見る必要があります。

上位の時間軸になればなるほど相場参加者は多くなりますが、反応は緩やかになります。

移動平均線は必ずテストされる

プライスは移動平均線に遅かれ早かれ必ず戻ってきてタッチします。これは移動平均線のパラメータによりません。

初心者はあまり気にしていないですが、この事実をトレードで意識してないと無駄なトレードが増えます。

ですから、基本的な動きとして、

①プライスが移動平均線から離れる

②移動平均線に戻ってくる or 移動平均線が追い付くのを待つ

③移動平均線をテスト(平均価格とプライスを比べる)

あまりに移動平均線から離れると、移動平均線に戻るしかなくなります。急激に動いた後に揉みあいになり、しばらくすると強烈なリバが来るのはそのせいです。

5日線、25日線、75日線の意味とトレードへの生かし方

多くの人が意識している移動平均線というのは、その場所で何らかの反応があります。時間軸が大きくなればなるほど、意識する人が増えるので反応が起こりやすくなります。

5日線

5日線は株式チャートでよく出てくる移動平均線です。

一週間の営業日が5日間ですから一週間の平均価格というのが5日線の意味するところです。

FXの世界では日足でトレードしない限り、必要ないのでは?と思うかもしれません。

しかし、そんなことはありません。

特にドル円では5日線が相場参加者にとても意識されています。

5日線は一度では抜けないとか、そろろそ5日線に戻るとか、皆考えています。

そういう風に皆が思えば、そういう動きになるのが相場です。

日足チャートで見ているとあまり機能していないように見えますが、一時間足のチャートに5日線を表示させると意識されているのが良くわかります。

25日線

25日線も株式チャートでよく出てくる移動平均線です。

一ヶ月間の営業日が25日間ですから一ヶ月の平均価格というのが25日線の意味するところです。

FXでデイトレードしていると、25日線にタッチすることはあまりないですが、タッチすれば多くの参加者に意識されているので機能します。

25日線はボリバンのミドルであるSMA20と近い周期です。そういう意味でもサポートレジスタンスとして機能しやすいです。

75日線

75日線も株式チャートでよく出てくる移動平均線です。

3ヶ月間の営業日が75日間ですから3ヶ月の平均価格というのが75日線の意味するところです。

FXでデイトレードしていると、75日線にタッチすることはあまりないですし、見ている人が多いわけでもないですが、タッチすれば多くの参加者に意識されているので機能します。

MTF(Multi time frame)で移動平均線を使う

一時間足で日足の5日線を表示させると言いました。

それは周期を単純に大きくすればいいのです。

5×24=120ですから、一時間足で周期を120にすれば5日線と同じになります(厳密には違う)。

どの時間軸の移動平均線も周期を変えれば同じように表示できますが、あまり大きな時間軸の移動平均線を表示しても正確ではありません。

移動平均線は終値を使っているのを忘れてはいけない

移動平均線がダイナミック(動的な)なサポートレジスタンスになるという話があります。移動平均線はローソクの終値を使っていますから、サポートレジスタンスになったかどうかは、終値で比べないとあまり意味がありません。つまり、ヒゲで抜けたから移動平均線が機能しないとか考えるのは間違いです。

終値でチャートを表示すればノイズが消えて、移動平均線に綺麗に反応しているのがわかると思います。

移動平均線はトレードに使うよりも環境認識に使うべき

結局、移動平均線というのは今のプライスと平均値の乖離を示しているだけです。基本的には乖離していれば移動平均線とプライスは近づく方向に力が働きますし、接近していれば乖離する方向に力が働きます。短期のチャートではそのサイクルが早いのでトレードするのは難しいですが、長期のチャートでどちらに向かおうとしているのかを把握して短期のトレードに生かすというのが正しい使い方だと思います。

単純に長期のチャートで乖離がみられれば、戻る方向に力が働くだろうと考えます。プライスアクションを見ながら戻りに乗るエントリをしていきます。その場合のターゲットは移動平均線になります。

短期のチャートで周期の長い移動平均線を使っていれば同じことですが、短期のチャートで周期の長い移動平均線を乗せると表示範囲外にいると見えませんからあまりお勧めしません。

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